「英語をマスターすることが、成功へのパスポート」


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日経ビジネスオンラインより


朝5時から英語の音読をする声が聞こえる

 「中国人って英語うまいよな」
 こうお感じになったことのある方、おられないだろうか。筆者はいつもそう感じる。大学に進学し、社会人になる人間は一通り英語をマスターしている。中国の大学には、「4級」「6級」と呼ばれる大学生のための英語試験がある。これに合格しないと卒業できない、という国家規定がある。内容的には受験英語の延長だが、特に「6級」はかなり難易度が高く、簡単には突破できない。
 「受験英語のレベルで満足してはだめだ。一定の英語力を身に着けていない者は大学を卒業させない」というこのルールを、日本の大学でも適用したらどうだろうか。インターンシップを単位の一部に組み込むように、英語力も扱えばいいのである。既存の仕組みがなければ、TOEFLやTOEICを活用すればいい。「○○点以上で初めて単位獲得。ただし、XXXの場合を除く」と。
 XXXとしたのは、常に例外を排除しないためだ。例えば、ある学生はどうしても英語ができない。しかし、幼いころドイツに住んだ経験があり、ドイツ語はネイティブレベル――という場合は彼に特別な待遇を与えるべきだと筆者は考える。「学生が社会に出ても一人前にやっていくための武器としての教養を育成する」という大学教育の大義に適合するからである。
 話を戻そう。「4級」「6級」だけでなく、中国の大学生は欧米に留学するためのTOEFL、GRE、GMAT、IELTSなどの英語能力試験を本当に積極的に受けている。大学1年生から4年生、大学院生まで、教室にはいつも英語の教材や書籍が転がっている。みな英語に飢えているのだ。「英語をマスターすることが、成功へのパスポート」だという明確な意識を持っているからだ。
 午前5時。北京大学。筆者がいつものようにキャンパス内を走っていると、至る所で英語を音読する声が聞こえてくる。イヤホンを耳に、教材を両手で掲げ、発音や読解のトレーニングをしているのだ。中国の大学は基本的に全寮制で、4人1部屋という場合が一般的である。朝5時だと、寝ている学生も少なくない。ルームメートに迷惑がかかるから外へ出ていく。午後11時には消灯になってしまうから、速攻で寝て、翌日の朝に備える。英語に飢えながら、日の出を待つのである。
 これは決して北京大学に特有の光景ではない。本年度、筆者は全国各地のいろんなレベルの大学を講義して回っている。すべての大学で同様の光景が見られた。地方の中級レベルの大学では北京の一流大学よりも顕著であった。筆者も相当な刺激を受けている。彼ら・彼女らに負けじと、中国やアメリカの新聞を片手に、ランニングをしながら音読するようにしている。中国語・英語と同時に肺活量も鍛えられる。
 こういう学生たちが社会へ出ていく。レベルは様々だが、若者はみな英語に対してコンプレックスがなく、常に英語が話したくてたまらない。欧米の外資系企業に就職する若者は言うまでもない。それに加えて、政府機関、国営企業、中国民間企業でも、英語を使える人材が確実に、かつ急速に育っている。
 日本語の能力が買われて日本企業に就職する学生も、英語に堪能な人が少なくない。みな英語試験を経て大学を卒業している。そもそも第二外国語に熱心に取り組んだ学生は、英語にも親近感を持ち、両立させる性格を持つ。

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