20世紀までの人類最大の発明は音楽


http://toyokeizai.net/articles/-/27454?page=4

20世紀までの人類最大の発明は音楽

やはり昔ですが、「週間、金曜日」に筑紫さんから坂本龍一さんに宛てられた手紙が公開されたことがありました。世界的にとられたアンケート調査に「人類最大の発明は、何だと思うか」に答えるもの。
もちろん、ほとんどの人は「印刷機」と答えたそうですが、筑紫さんは「あえて、音楽」。「科学技術だけでは解決できないことが多い。世界中が共有している音楽と、それが果たしてきたシステムに、言語以上の力を感じている」と、書いておられます。「それがなかったときの人類の営みを想像して」。平和を希求する音楽が、しばしば発禁処分になるのが、音楽の持つ力の大きさを示す証拠とも。
「確かに音楽は、私たちの硬直した心に入り込み、それを解かしてしまう力がある――敬虔な気持ちにしてくれる力だったり――」と坂本さん。音楽に限らず、文学でもそのほかでも、芸術が私たちにもたらしてくれる力の大きさを考えるとき、このおふたりの言葉が、決まって思い浮かびます。

国のシステムとして、もっと芸術教育を

日本は先進国の中でも、芸術や文化を軽視しがちな国だとよく言われます。官民を問わず、海外に出る人がかつてなく増加している今日、芸術や文化に対する無策は、国益に影響すると言っても過言ではないと言う人は多いです。
やっと入った“一流大学”では伸び切ったゴム。そんなゴム状態でもエリート街道の入り口にはいちばん近い、というシステム。「倫理はないが能力はある」人を輩出するシステムには本当にもう、うんざりです(ほとんどのエリートはそうでないという認識を持っていますので、念のため)。
エリートはもちろんのこと、エリート予備軍や私のような凡人やその予備軍にも、押しなべて、芸術や文化がつねに身近にあってその素養を養えるような、心にゆとりが持てる教育システムや社会的な環境作りがもっとなされればと、切に思います。社会のあちこちで発生する、精神的なゆとりさえあれば防げられたであろうトラブルを聞くたびにも。

コメント

人気の投稿