ピンチで化ける「グローバル人材」  (井上礼之氏の経営者ブログ)



日本経済新聞 より引用
  

井上礼之 ダイキン工業会長

ピンチで化ける「グローバル人材」  (井上礼之氏の経営者ブログ) 

URL: http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK31016_R30C12A7000000/?df=3



グローバル展開の2本柱ともいえる中国と欧州に駐在する2人の副社長が当社では大化けした人材の代表格でしょう。

 中国担当の田谷野憲君は国内空調一筋でしたが、上司ににらまれて腐っていた時に中国行きを命じました。合弁会社の立ち上げから携わり中国での市場開拓を引っ張ってくれました。日系企業として最後発で進出したにも関わらず、今や当社は中国で成功した代表的な日系企業の1つと言っていただいています。

 欧州担当の三中政次君は、ガリガリでよれよれの風貌しか印象に残っていませんでしたが、得意の語学力を生かしてスペインで頭角を現し、前任者の推薦もあって「ダイキンのドル箱」ともいわれる欧州の統括会社で社長を務めています。

 最高の教材は“現実”であり、成長の糧となるものは“経験”です。厳しい経験を糧に人材は大化けすることがあるのです。

 同じことの繰り返しをしていても経験にはなりません。こやしになる経験は、必ず刺激を伴います。今のダイバーシティー(多様性)の時代には、様々な価値観が交錯する中での挑戦が大きな経験になるのではないかと思います。今の日本のような同質性の集団という「ぬるま湯」につかっていると、変化に鈍感になり、いつしか「ゆでがえる」になりかねません。

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