東京はバスで夜遊びする街です

Tokyo night view (Photo credit: Wikipedia)

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今年のクリスマスまでに、六本木～渋谷間での24時間運行を実現させるつもりでいるようだ
日経ビジネスオンライン











ＵＲＬ：http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130418/246905/?rank_n

そもそも終電過ぎに六本木あたりで遊んでいる皆さんが、バスを利用するものだろうか。深夜3時に都営バスなんかに乗ったら、せっかくの遊興気分が台無しになるんではないのか？　

「深夜バスに揺られているオレたち」

　みたいなセルフイメージに、彼らは、果たして耐えられるのだろうか？

　百歩譲って、六本木ピープルが、こだわりなく路線バスを利用するオープンマインドなコスモポリタンであったのだとして、だ。でも、行き先は渋谷だろうか。
　逆に、深夜の渋谷にいる人間が、なんの目的でわざわざ都営バスに乗って六本木に移動するのだろうか。何をしに行くんだ？　意味がわからない。　

東京のナイトライフを充実させることが、観光都市としての東京の魅力に花を添えるはずだという意見はその通りだと思うし、終夜営業の飲食店や、朝まで走る公共交通機関が整備されれば、経済を活性化させる結果にもつながるだろう。

　ただ、活性化にともなって失われる要素についても、考えなければならない。
　それも、できれば、失われる前に、だ。

「パリでは午後10時は宵の口ですよ」

　てなことを言う事情通の言葉が間違っていると言うつもりはない。
　彼女の言っていることはおそらく正しい。パリには、夜通し飲みかつ踊るエレガントな男女がたくさん暮らしているはずだ。ニューヨークにもミラノにもそれぞれの都市を彩るナイトライフが展開されているのだと思う。

　それらの、カジノやオールナイトの劇場や夜通し走っている地下鉄を備えた国際都市の夜と比べて、東京の市民生活が、地味で、面白味に欠けるというご指摘も、おそらく、そんなに外れてはいないのだと思ってもいる。

　ただ、東京のナイトライフを活性化すれば、経済が回転して、都市の魅力も倍増して万々歳じゃないか、というふうには、私は考えない。